シッピツガッシュクの秘密

「それじゃあみんな、行っくよー!!」
「うー、いきなりなんだよシャロー、ボクまだかまぼこ食べてる途中なんだけど」
「ネロ、今日は私たち四人で私たちの仕事ぶりを小説にしてくれた執筆合宿の様子を記事にするパーソナリティーの仕事をうけたでしょう?」
「ちぇー、ったく、いくらトイズが戻らないからって、こんな仕事受けなくたっていいじゃんかよ」
「……うぅ、恥ずかしい……」

「というわけで、さっそく行きますよ、コーデリアさん、ネロ、エリーさん」
「とか言ってもさー、いったい何を紹介すればいいんだよー」
「えぇと、ちょっと待ってね。あ、あったあった。ほら、ここに幾つか小説が載ってるでしょう? これは私たちの活躍の一部から生まれた作品なんだって。ほら、シャロが迷子を捜して森に迷ったあの時の」
「あー、四話ね」
「……うぅ、四話とか言っちゃ、だめ……」
「なんだよエリー、いいじゃん別に。で、続きはなんだって? コーデリア、その紙かしてよ」
「はい、台本だから、綺麗に使うのよ」
「わかってるよー、コーデリアはうるさいな。んでなになに? 毎回テーマを決めて、有志の会員たちが集まってそのお題に沿って小説を書くのが執筆合宿。でもって今回は『探偵オペラ ミルキィホームズホームズ』第四話のラスト十分あたりを、ミュートにして会員に見せて……小説を書かせる…………だって」
「わぁ、私と小衣ちゃんの大活躍シーンじゃないですか。わーい、バリツ、バリツー!」
「って、ちょっと待ってよ! これじゃあボクたちの出番が全然ないじゃないか。G4の馬鹿の方がよっぽど映ってるよ!!」
「あの時は、私たちずっとバナナ食べていたから」
「……お腹、いっぱぃ……」
「ずーるーいー、ずるいよ、シャロだけー!」
「ぶー、ネロだって私の分のバナナ残しておいてくれなかったじゃないですかー」
「ほら二人とも喧嘩しないで。とにかく少し小説を読んでみましょうよ」
(……………黙読……………)
「ふぅ、読み終わりました……って、なんか全然私たちの活躍と違うじゃないですか! バリツは、バリツはどこに行ったんですか!?」
「……落ち着い、て……」
「うわ、これは……ボク出番なくてよかったかもしれない
「よく考えたらミュートってことは、シャロの台詞も誰も聞いていないってことなのよね。だけどほら、良く見てよシャロ。物語とかシャロの活躍は、だいたいあってるわよ。これなんかどう?」
「うわーい、私がお星様になってます!……って、なんでですか~!」
「それにほら、こっちでは楽しそうに冒険してるわよ」
「わーい、これで私も立派なピオネールキャンプの一員です!……って、だからなんでですか~! だいたいピオネールって、なんなんですか!?」
「……これは……」
「もういーよシャロ。帰ろ、帰ろ。ボクお腹すいちゃったよ」
「うぅ、帰ってバナナ食べます」
「あ、シャロ! ネロ! んもう、しょうがないんだから」
「……どうする?」
「仕方がないから私たちも帰りましょ? もう時間もないって。あ、だけど待って。これを見ている人から二通お便りが来てるから、これだけ読んで終わりにしましょう」
「……うん」
「一人目は『13歳にして飛び級でハーバード大学を卒業、IQ1300の天才美少女と謳われたG4の頭脳』さんです。それではメールの方、読ませていただきます」
『小衣ちゃん言うな!!』
「……では、次に行きますね。次は『怪盗20面相』さんからのメールです」
『なぜこの美しい僕をこのような場に呼ばないんだい!? まぁいい今から行くよ!! さぁこの僕のビューティフォーォなボディを、とっくと見たまへっ!!』
「……うぅ、いやぁ……」
「早く行くわよエリー。ここはじきに崩れるわ」



「縛られた時の縄は食ったよ……」
「「「バリツ!!」」」


『進め、前進せよ!』 by 只野胡椒
『そして目的は果たされず』 by 楼堂舎
『Planets in Milky-way』 by 木曽ラト
(更新者:空空出雲)
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